2) 1960年|Little Joe 1B(ミス・サム)打ち上げ(有人宇宙飛行の“脱出安全”を実機で詰めた)
何が起きた?
1960年1月21日、NASAはマーキュリー計画の一環として Little Joe 1B をワロップス島から打ち上げ、女性アカゲザル Miss Sam を搭載して、打上げ脱出システム等の試験を行いました。
なぜ重要?(科学・技術史の意味)
有人宇宙飛行は「飛べる」だけでは成立せず、失敗モード(暴走・爆発・制御不能)に対して乗員を守って回収する仕組みが不可欠です。Little Joe 系は、まさにその安全工学を、段階的に“現物で”検証する枠組みでした。 生体搭載は、過酷な加速度・振動・回収まで含めた環境が生体に与える影響を確認し、のちの有人飛行へ進むための生理学的・運用的な敷居を下げました。
1966年1月20日、Little Joe II ロケットで Apollo CM-002 を用いた 中止脱出(Launch Escape System, LES)試験 A-004 が実施されました。意図的に機体を厳しい姿勢(タンブリング)条件に置き、そこから脱出塔(LES)が姿勢を立て直して安全に分離・回収へ移れるかを確認した試験です。