(ハイム・ラビン「ヘブライ語小史」2章『ヘブライ語の発展』に書かれていることを少しご紹介します。)
一般に、ヘブライ語は紀元70年以後は「死語」となり、専ら祈りの言語として役割を果たしてきた、つまり、ヘブライ語で書かれた書物もいくらかあったものの、新に付け加えられたものは何もなく、ずっと古い状態のままだったと考えられています。この見解は下記の点で間違っています。
1、ヘブライ語が話されなくなったというのは本当ですが、文学活動は大変盛んでした。70-1948年に書かれた書物の数は数万冊。
2,語彙が豊かになるのは話言葉においてではなく、主として書き言葉においてです。新に増し加わった語彙は何万語に及びます。
ラビンは、この章で、ヘブライ語は話し言葉としては使われなくなったけれども、他の言語と同じように各時代に対応して大きく発展してきたと記し、その様子を素描し、紹介しています。