かつて3月13日に起こった出来事

3月13日にも、科学史の流れの中で象徴的と見なされる出来事がいくつかあります。ここでは、これまでと同じく

①近代科学の成立 → ②基礎科学の深化 → ③宇宙探査

という三つの流れで整理してみます。

① 1781年3月13日

天王星の発見

— 近代科学の成立 —

この日、イギリスの天文学者

William Herschel

が新しい天体を発見しました。これが後に

Uranus

と名付けられる惑星です。

当初は彗星と考えられましたが、軌道計算の結果、

太陽を回る新しい惑星であることが判明しました。

科学史的に重要なのは、

古代以来の「土星までの宇宙」が破られた 観測天文学が惑星発見の科学になった 数学計算と観測が統合された

という点です。

ここで宇宙は初めて、

人間の観測によって拡張される世界になりました。

② 1911年3月13日頃

ラザフォード原子模型の議論が広まる

— 基礎科学の深化 —

Ernest Rutherford

は金箔散乱実験の結果から、

原子は中心に小さな核を持つ

という新しいモデルを提案しました。

それまで主流だったのは

「プラムプディング模型」

(電子が均一に散らばる原子)

でした。

しかし散乱実験により、

原子はほとんど空間 中央に強い電荷を持つ核 電子が周囲を運動

という構造が示されます。

この発見はその後の

ボーア模型 量子力学 原子核物理

へと発展しました。

科学史的には

「見えない世界を実験で描く科学」

の誕生です。

③ 1986年3月13日

ハレー彗星探査機「ジオット」接近観測

— 宇宙探査の時代 —

欧州宇宙機関

European Space Agency

の探査機

Giotto

はこの日、

Halley’s Comet

に約600kmまで接近しました。

これにより初めて

彗星核の直接撮影 氷と塵の構造 噴出ジェット

が観測されました。

彗星は長く「神秘的な天体」とされていましたが、

この観測によって

太陽系初期物質の化石

として理解されるようになります。

まとめ(3月13日の科学史)

出来事

科学史的意味

1781

天王星発見

宇宙が拡張される

1911

ラザフォード原子模型

原子構造の理解

1986

ハレー彗星探査

太陽系形成研究

この三つを並べると、科学は

宇宙 → 原子 → 再び宇宙

というスケールを往復しながら発展してきたことが見えてきます。