かつて2月24日に起こった出来事

2月24日は、地球・生命・宇宙という三つの層で、静かに科学の見方が広がった日として読み取ることができます。

代表的な出来事を三件、少し丁寧にたどってみます。

① 1582年2月24日

グレゴリオ暦の採用勅書が公布される

— 時間そのものが「観測に基づき修正される」 —

ローマ教皇グレゴリウス13世は、この日、

ユリウス暦のずれを修正する新しい暦の導入を命じました。

太陽年との差は、長い年月のうちに

季節と暦日を食い違わせる問題を生んでおり、

復活祭の日付計算にも深刻な影響を与えていました。

この改暦は宗教的出来事であると同時に、

天文学的観測 数学的補正 社会制度としての時間管理

が結びついた、科学史的にも重要な制度改革でした。

以後、世界の多くの地域で採用され、

私たちが今日使う暦の基礎となっています。

② 1896年2月24日

アンリ・ベクレル、放射線の存在を発見

— 物質が「自らエネルギーを放つ」ことが示された —

蛍光物質と写真乾板の研究をしていたベクレルは、

偶然にもウラン塩が外部光なしに乾板を感光させることを発見しました。

これは、

原子が不変の最小単位ではない

ことを意味する、決定的な出来事でした。

この発見は後に

キュリー夫妻によるラジウム研究 原子核物理学 医療放射線利用 原子力エネルギー

へと連なり、

20世紀科学の根幹を形づくっていきます。

③ 1987年2月24日

超新星 SN1987A の可視光観測が本格化

— 星の死が「現代天文学の総合観測」になる —

前日に確認された大マゼラン雲の超新星は、

この頃から世界中の望遠鏡で本格観測が始まりました。

SN1987A は特別な存在でした。

肉眼で見えるほど近い超新星 ニュートリノ検出との連動 星内部進化モデルの検証

を可能にした、近代天文学最大級の実験場だったのです。

ここで初めて、

星の爆発が「光・粒子・理論」を統合して理解される

段階に入りました。

小さなまとめ

2月24日を貫く流れは、

時間(暦)

→ 物質(放射線)

→ 宇宙(超新星)

という、

人間の理解が外側へ広がっていく三段階の物語のようにも見えます。

静かな制度改革から、

原子の崩れ、

そして星の終わりへ――

この日は、

世界のスケールが三度更新された日

とも言えるのかもしれません。