1) 1966年|アポロA-004 打ち上げ(「脱出できる宇宙船」を実験で証明)
何が起きた?
1966年1月20日、Little Joe II ロケットで Apollo CM-002 を用いた 中止脱出(Launch Escape System, LES)試験 A-004 が実施されました。意図的に機体を厳しい姿勢(タンブリング)条件に置き、そこから脱出塔(LES)が姿勢を立て直して安全に分離・回収へ移れるかを確認した試験です。
なぜ重要?(科学・技術史の意味)
有人宇宙開発で本質的なのは「飛ぶ」よりも、異常時に乗員を生還させる設計です。A-004は、その“最後の砦”を実機で限界条件に近い形で検証した点が大きい。 これは安全工学として、設計(機構)・制御(姿勢)・運用(シーケンス)を一体で評価する試験で、後の有人ミッションの「安全に対する設計思想」を押し上げました。

2) 2005年|1/20の極端太陽イベント(宇宙天気の“上限”を突きつけた日)
何が起きた?
2005年1月20日、強力な太陽フレア(X7.1)に伴い、地上の中性子モニターでも顕著に検出される**GLE(Ground Level Enhancement:超高エネルギー粒子の地上増加)**を含む太陽高エネルギー粒子イベントが発生しました。NASAは「ここ数十年で非常に強い放射線バースト」として、宇宙天気理論と予報の課題を強調しています。
なぜ重要?(科学・技術史の意味)
これは「太陽がどれだけ危険な粒子環境を作りうるか」という上限側の実例で、衛星運用・有人宇宙飛行・航空(高緯度路線)に直結するリスク評価を現実に引き寄せました。 研究的にも、粒子がフレア起源かCME衝撃波起源かといった加速機構の議論を、観測データで詰める格好のケースになっています(多数の論文で解析対象)。

3) 2024年|SLIM 月面着陸(「狙って降りる」精密着陸を実戦で)
何が起きた?
JAXAは、月着陸実証機 SLIM が **2024年1月20日 0:20(日本時間)**に月面へ着陸したと発表しました(着陸後の通信確立も確認)。
※UTCでは前日(1/19)に相当しますが、日本の暦では1/20の出来事です。
なぜ重要?(科学・技術史の意味)
月探査は「降りる」から「狙った場所に降りる」へ移っています。狭い領域(科学的に“おいしい場所”)へ寄せられるほど、地質学的に意味のあるサンプル・観測に近づける。SLIMはその方向性(精密着陸)の代表例です。 工学的には、誘導航法・画像航法・推進制御・着陸脚設計などの“着陸総合技術”の実地検証で、以後の月・小天体探査の前提条件を引き上げました。
