306
ブリタンニアの都市エボラクム(ヨーク)でローマ軍団が亡父の後を継いで コンスタンティヌス1世を皇帝に推戴。後のキリスト教公認と帝国再編に直結する転換点。

315
ローマで 「コンスタンティヌスの凱旋門」 が奉献。過去皇帝のレリーフを再利用しつつ新帝の威信を示す、後期ローマ美術・記憶政治の代表建築。
1261
ニカイア皇帝ミカエル8世の将軍ストラテゴポウロスが コンスタンティノープルを奪還、ビザンツ帝国を再興。十字軍占領下の「ラテン帝国」終焉を告げた。
1593
フランス王 アンリ4世がカトリックへ改宗(「パリはミサに値する」)。ユグノー戦争終結と寛容政策(ナント勅令)の道を開き、王権と宗教対立を再構成。
1603
ウェストミンスター寺院で ジェームズ6世/1世の英王戴冠。スコットランドとイングランドの「王冠連合」が実現し、後のグレートブリテン王国形成を準備。
1894
ガヴリロ・プリンツィプ誕生。1914年のサラエヴォ事件で皇太子を暗殺し、第一次世界大戦勃発の引き金を引いた青年ナショナリスト。
1934
オーストリア・ナチ党の七月クーデタで首相エンゲルベルト・ドルフースが暗殺されるも政権奪取に失敗。ファシズム間抗争と“アンシュルス”前夜を象徴。
1943
ローマでファシスト大評議会が決議し ベニート・ムッソリーニ失脚・逮捕。イタリアの対独離反と欧州戦線の力学を大きく転換。
1972
AP通信の報道で 「タスキーギ梅毒研究」隠蔽が暴露。医療倫理・人権保護法制(ベルモント報告など)確立の契機となった。
1978
英マンチェスターで ルイーズ・ジョイ・ブラウン誕生—世界初の体外受精児。生殖医療と家族観・生命倫理に新章を開く。

これらの出来事は、帝国統治と宗教、建築芸術、国民国家形成、暴力と革命、医療倫理と生命科学まで──「7月25日」が人文学史に残した多面的な節目を示しています。