かつて7月22日に起こった出来事

1209

アルビジョワ十字軍の先陣を切った ベジエ大虐殺。カタリ派住民が大量殺害され、中世欧州における「異端迫害社会」の幕開けを象徴した。

1298

ファルカークの戦いでエドワード1世がウィリアム・ウォレス軍を撃破。スコットランド民族意識とイングランド王権の力学を決定づけた。

1456

ベオグラード包囲戦でヨハン・フニャディがオスマン軍を退ける勝利を収め、ローマ教皇が正午の鐘を全キリスト教世界に呼び掛けた起源となる。

1862

エイブラハム・リンカーンが閣僚に 奴隷解放宣言草案を初めて提示。アメリカの人権思想と憲法解釈を大きく転換する第一歩となった。

1933

航空家 ワイリー・ポストが人類初の 単独世界一周飛行を達成し、技術革新と「地球の縮小」感覚を世に広めた。

1934

ギャング映画鑑賞後に ジョン・ディリンジャーがシカゴのビオグラフ劇場前で射殺。メディアを通じた犯罪神話とFBI権威の形成を促した。

1937

米上院が FDR の最高裁拡員案(“court-packing plan”) を70対20で否決。立法・司法権力の緊張と合衆国憲政の均衡を示す判例的事件。

1942

ワルシャワ・ゲットー大規模移送が開始され、ユダヤ人約30万人がトレブリンカ強制収容所へ送られた。ホロコースト記憶と国際人権法の核心的節目。

1975

米議会が南北戦争後初めて ロバート・E・リーの市民権を回復。戦争記憶と公的記念の再評価をめぐる論争を映し出した。

2011

ノルウェーで オスロ爆破とウトヤ島銃撃テロが発生し、77人が犠牲に。極右過激主義と公共空間の記憶文化をめぐる議論を世界的に呼び起こした。

これらの出来事は、宗教迫害・民族戦争・国際政治・技術革新・司法制度・記憶文化・テロリズムなど、人文学の多様な領域で 7月22日 が刻んだ重要な節目を示しています。