かつて7月10日に起こった出来事

1553

エドワード6世の死去を受け、ジェーン・グレイがロンドン塔で「イングランド女王」として即位を宣言。9日間の短い治世だが、宗教改革と王位継承問題を象徴する事件となった。

1871

フランスの小説家 マルセル・プルースト(『失われた時を求めて』)がパリ郊外オートゥイユで誕生。モダニズム文学に決定的影響を与える。

1925

テネシー州デイトンで スコープス裁判(“モンキー裁判”)が開廷。進化論教育の是非をめぐる世紀の法廷劇は、科学と宗教の公共的対話を加速させた。

1940

フランス国会(上下両院)がヴィシーで採決し、ペタン元帥に全権を付与。第三共和政は終焉し、協力政権“ヴィシー・フランス”が成立。

1941

ポーランドの町イェドヴァブネで住民がユダヤ人を虐殺する イェドヴァブネ・ポグロム。戦後にわたり記憶論・加害責任論を揺さぶり続ける事件。

1964

リヴァプールで映画『A Hard Day’s Night』の北部プレミアと同名アルバム発売。ビートルズ旋風がポップカルチャーと若者文化を世界規模で刷新。

1973

バハマ独立(英連邦王国の一員として)。黒・ターコイズ・金の国旗が初めて掲揚され、カリブ諸国の脱植民地化の一里塚となる。

1985

オークランド港で仏情報部がグリーンピース船を爆破する レインボー・ウォーリアー事件。環境運動と国家主権をめぐる国際世論を喚起。

1989

“1000の声”を持つ声優 メル・ブランク(バグズ・バニーほか)が逝去。アニメーション音声演技の芸術性を確立した功績が顕彰される。

2018

タイ北部タムルアン洞窟で、少年サッカーチーム13名が全員救出完了。7月8–10日に及ぶ多国籍協力の救出劇は、21世紀のヒューマン・ドラマとして世界を感動させた。

これらの出来事は、王位継承・文学・宗教と科学・政治体制・記憶文化・ポップミュージック・脱植民地化・環境運動・メディア芸術・国際協力など、人文学の多様な領域において7月10日が残した節目を示しています。