これはウェルギリウスの『アエネーイス』第1巻からの一節4-①ですね。

文法的に解釈しながら訳してみましょう。
“Progeniem (acc.) sed enim Troiano a sanguine (abl.) duci (inf.pass.)”
文法的構造:
- Progeniem: 子孫、末裔 (accusative – 直接目的語)
- sed enim: しかしながら (接続詞)
- Troiano a sanguine: トロイアの血統から (前置詞句 a + ablative)
- duci: 導かれる、生まれる (passive infinitive)
日本語訳: 「しかしながら、(彼女は)子孫がトロイアの血統から生まれると聞いていた」
この箇所は、ユーノー女神がローマ人の先祖となるトロイア人について聞いていたことを述べる場面です。audierat (彼女は聞いていた)が主動詞となっています。