『アエネーイス』の第1段落の②です。

この部分を文法的に詳しく分析しましょう:
fato profugus
- fato: 「運命によって」(奪格)。手段・原因を表す奪格で、なぜ逃れることになったのかの理由を示しています。
- profugus: 「逃れた者として」(形容詞の主格)。virumを修飾する形容詞で、アエネーアースの状態を表現しています。
Laviniaque…litora
- Lavinia: 「ラウィニウムの」(形容詞)。litolaを修飾しています。
- que: 「そして」(接続詞)。Italiamとlitoraを接続しています。
- litora: 「岸辺へ」(中性複数対格)。venitの目的語となっています。
venit
- 「来た」(完了形)。この文の主動詞です。
従って、この部分の直訳は: 「運命によって逃れた者として、そしてラウィニウムの岸辺へ来た」
文脈を含めた意訳: 「運命に導かれて故郷から逃れた者として、ラウィニウムの浜辺にまで至った」
この部分は、主人公アエネーアースが自らの意思ではなく運命に導かれて(fato)逃亡者となり(profugus)、最終的にラウィニウムに到達したことを簡潔に表現しています。Laviniaという地名は、後にアエネーアースが結婚することになるラティヌス王の娘ラウィニアに由来する地名であり、この時点で既に物語の重要な展開を暗示しています。