グリム童話

グリム童話の第1巻が初めて出版されたのは1812年12月20日でした。

この出版は民間伝承や口承文学の研究・収集における重要な転換点となりました。主な特徴と歴史的意義をご説明します:

編纂の背景:

  • ヤーコプ・グリムとヴィルヘルム・グリムの兄弟が、当時のドイツ各地に伝わる民話を収集
  • 主にヘッセン地方の中流階級の家庭から話を集めました
  • 86の物語を収録した第1巻には、「白雪姫」「ヘンゼルとグレーテル」などが含まれています

文化的重要性:

  • ドイツのナショナル・アイデンティティの形成に貢献
  • 民間伝承の学術的研究の基礎を築く
  • その後の児童文学の発展に大きな影響を与えました

初版の特徴:

  • 学術的な性格が強く、子ども向けというよりは研究者向けの内容でした
  • 残虐性や性的な描写なども含まれており、後の版で改訂されていきました
  • 注釈や出典についての詳細な記録が付されていました

この初版は900部印刷され、現代まで世界中で読み継がれる童話集の出発点となりました。