Romani ite domum

“Romani ite domum” は「ローマ人よ、家に帰れ」という意味のラテン語の命令文です。

文法的な分析:

  • Romani: 「ローマ人」(男性複数主格)
  • ite: 動詞 “eo, ire”(行く)の2人称複数命令形
  • domum: 「家へ」(場所を表す対格)

これは映画『ライフ・オブ・ブライアン』の有名なシーンで登場する文です。主人公のブライアンが「Romans go home」を意図してラテン語で落書きをしようとしますが、文法的な間違いを指摘されるシーンがあります。実際に正しい文法で書くべきだったのは “Romane ite domum” か “Romani ite domum” です。


『ライフ・オブ・ブライアン』(1979年)のこのシーンは、ラテン語教育の風刺として非常に有名です。

シーンの展開:
ブライアンが夜中にローマ帝国への抗議として「Romans Go Home」をラテン語で書こうとします。彼が書いた “Romanes eunt domus” を見た百人隊長(ジョン・クリーズ)は激怒し、ブライアンにラテン語の文法を厳しく指導します。

文法的な指導のポイント:

  1. “Romanes” → “Romani”
  • 「人々」を呼びかける場合は主格を使用
  • 「ローマ人たち」は “Romani” (男性複数主格)
  1. “eunt” → “ite”
  • “eunt” は「彼らが行く」(3人称複数現在形)
  • 命令なので “ite” (2人称複数命令形)を使用
  1. “domus” → “domum”
  • 移動の目的地を示す場合は対格を使用
  • “domum” が正しい形

このシーンの面白さ:

  • 厳格なラテン語教育の形式主義を風刺
  • 軍人が深夜に文法指導をするというシュール性
  • 落書きの内容より文法の正確さを重視する皮肉
  • ブライアンが正しい文法を学んだ後、100回書かされる罰則

このシーンは、古典教育の厳格さや、ローマ帝国の官僚主義的な性質を巧みに風刺しており、教育界でもよく引用される場面となっています。