ルイス・デ・モラレス(Luis de Morales、1509年頃-1586年)は、16世紀スペインを代表する画家の一人です。「神の御使い(El Divino)」という尊称で呼ばれ、主に宗教画を描きました。

彼の特徴的な画風は以下の点にあります:
- マニエリスム様式を基調としながら、独自の神秘的で感情豊かな表現を確立
- 繊細な明暗法と精緻な描写技法
- 聖母マリアと幼子イエス、または受難のキリストを主題とした作品が多い
- 人物の表情や感情表現に特に優れていた
代表作には「悲しみの聖母」「十字架を担うキリスト」「聖母子」などがあります。これらの作品の多くは、現在マドリードのプラド美術館に所蔵されています。
モラレスはバダホスを拠点に活動し、フェリペ2世の宮廷画家としても名を馳せました。しかし、後年は経済的な困難に直面し、1581年にフェリペ2世から年金を与えられています。
彼の作品は、スペインのカトリック信仰と芸術が融合した優れた例として、美術史上重要な位置を占めています。特に宗教画における感情表現の深さと技術的な完成度は、後世の画家たちにも大きな影響を与えました。
なお、1533年という誕生年については諸説あり、正確な生年については議論が続いています。このような歴史的な人物の詳細な情報については、時として不確実な部分があることをお伝えしておく必要があります。