エリザベス王女(後のエリザベス2世)とフィリップ・マウントバッテン殿下の結婚式

エリザベス王女(後のエリザベス2世)とフィリップ・マウントバッテン殿下の結婚式について説明いたします。

結婚式の概要:

  • 日時:1947年11月20日
  • 場所:ウェストミンスター寺院(ロンドン)
  • 挙式時間:午前11時30分開始

結婚式の背景:

  1. 婚約までの経緯
  • 1934年:13歳のエリザベスが18歳のフィリップと初めて出会う
  • 1939年:再会し、文通を始める
  • 1946年:フィリップが正式にプロポーズ
  • 1947年7月:婚約を正式発表
  1. 時代背景
  • 第二次世界大戦後の復興期
  • 国民の士気を高める象徴的イベント
  • 配給制度下での結婚式

結婚式の詳細:

  1. 衣装
  • ドレス:ノーマン・ハートネル設計
  • 真珠3万個の刺繍
  • 生地購入には配給切符200枚使用
  • ティアラ:クイーン・メアリーのフリンジティアラ
  • フィリップ:海軍軍服
  1. 式典
  • 参列者:2,000人以上
  • 主礼:カンタベリー大主教
  • ブライズメイド:8名
  • 式典時間:約2時間
  1. パレード
  • ウェストミンスター寺院からバッキンガム宮殿まで
  • 馬車行列
  • 沿道に数十万人の群衆

特筆すべき点:

  1. メディア報道
  • BBCによるラジオ中継
  • 世界中で報道
  • 映画ニュースでの放映
  1. 贈り物
  • 世界中から2,500以上の贈り物
  • インドからの結婚衣装用の絹織物
  • ガンジーからの手織りレース
  • 各国からの宝石や美術品
  1. 社会的影響
  • 戦後復興のシンボル
  • 王室の近代化の始まり
  • 国民との絆の強化

結婚式後:

  1. 新婚旅行
  • ブロードランズ(ハンプシャー)
  • マウントバッテン卿の邸宅に滞在
  1. 居住地
  • クラレンスハウスを主たる住居に
  • 公務と私生活の両立を開始

この結婚は:

  • 73年間続く堅固な結婚生活の始まり
  • 4人の子供(チャールズ、アン、アンドルー、エドワード)
  • イギリス王室の安定性の礎

歴史的意義:

  • 戦後イギリスの希望の象徴
  • 王室の近代化への転換点
  • 20世紀を代表する王室結婚式
  • エリザベス2世の長期統治の出発点

この結婚式は、戦後の困難な時期にイギリス国民に希望を与え、その後の王室と国民との関係の基礎となりました。また、エリザベス2世とフィリップ殿下の73年に及ぶ結婚生活は、王室の安定性と献身の象徴となりました。