この表現「Nihil sub sole novum」もラテン語です。文法的に解釈していきましょう。

意味:「太陽の下に新しいものは何もない」 直訳:「何も新しいものはない、太陽の下に」
文法的分析:
- Nihil:
- 代名詞
- 中性・単数・主格または対格
- 意味:「何も〜ない」「無」
- sub:
- 前置詞
- 意味:「〜の下に」
- sole:
- 名詞 “sol”(太陽)の奪格形
- 男性・単数・奪格
- 意味:「太陽」
- novum:
- 形容詞 “novus”(新しい)の中性・単数・主格または対格形
- 意味:「新しい」
文構造:
- “Nihil” が主語(または目的語)として機能し、”novum” がその補語となっています。
- “sub sole” は場所を示す前置詞句で、「太陽の下で」という意味を追加しています。
この表現は旧約聖書の「伝道の書」(Ecclesiastes)1:9に由来する格言で、すべてのことは繰り返されており、真に新しいものは存在しないという哲学的な観点を表しています。歴史の循環性や人間の経験の普遍性を強調する際によく使用されます。