1821年のメキシコ独立について、主要な出来事と背景を説明いたします。
背景:
1810年から続いていたメキシコ独立戦争は、当初の勢いを失いつつありました。しかし、1820年にスペインで自由主義的な憲法が復活したことをきっかけに、独立への機運が再び高まりました。
主要な出来事:
- イグアラ計画(1821年2月24日):
- アグスティン・デ・イトゥルビデが「イグアラ計画」を発表。
- これはメキシコをスペインから独立させ、立憲君主制国家として設立する構想でした。
- コルドバ条約(1821年8月24日):
- イトゥルビデとスペイン副王フアン・オドノフーの間で締結。
- この条約でスペインはメキシコの独立を事実上承認しました。
- メキシコ独立宣言(1821年9月27日):
- イトゥルビデ率いる独立軍がメキシコシティに入城。
- 「三保障軍」と呼ばれる軍隊が結成され、独立が宣言されました。
- 第一メキシコ帝国の成立(1821年9月28日):
- イグアラ計画に基づき、メキシコは立憲君主制国家として独立。
- 暫定的な統治機関である統治評議会が設立されました。
結果:
- メキシコはスペインからの独立を達成。
- しかし、イトゥルビデが1822年に皇帝に即位したことで政治的混乱が続きました。
- 翌1823年には共和制に移行し、以降も政治的不安定が続きました。
この独立は、約300年に及ぶスペインの植民地支配の終焉を意味し、ラテンアメリカ独立運動の重要な節目となりました。しかし、独立後のメキシコは政治的・経済的な課題に直面することとなります。