通称「千人の交響曲」の初演

グスタフ・マーラーの交響曲第8番、通称「千人の交響曲」の初演について説明いたします。

初演日時と場所:
1910年9月12日にミュンヘンの新音楽祭ホールで行われました。

規模と参加者:

  • 指揮者: グスタフ・マーラー本人
  • オーケストラ: 約170人
  • 合唱団: 約850人
  • ソリスト: 8人

この巨大な規模から「千人の交響曲」というニックネームが付けられました。

作品の特徴:

  1. 2部構成で、第1部はラテン語の讃美歌「Veni, creator spiritus」、第2部はゲーテの「ファウスト」第2部の最終場面をテキストとしています。
  2. 声楽とオーケストラを大規模に用いた作品で、マーラーの交響曲の中で最も大規模なものです。

初演の反響:

  • 大成功を収め、20分以上の拍手が続いたと言われています。
  • 聴衆には多くの著名人が含まれており、トーマス・マン、リヒャルト・シュトラウス、カミーユ・サン=サーンスなどが出席していました。

この初演はマーラーにとって生前最後の大きな成功となりました。彼はこの初演の約9ヶ月後の1911年5月に亡くなっています。

初演の意義:
この作品と初演は、19世紀から20世紀への転換期における音楽の壮大さと精神性を象徴する出来事として、音楽史上重要な位置を占めています。

ご質問があれば、さらに詳しくご説明いたします。