「ほのぼのと明石の浦の朝霧に島がくれゆく舟をしぞ思ふ」
『万葉集』巻3の255番、柿本人麻呂の作として知られています。明石の浦の朝霧の中で島や舟が姿を消していく様子を描写し、その情景に対する感慨を表現した名歌として高く評価されています。

この和歌をラテン語に翻訳し、文法的解釈を添えてお示しします。
ラテン語訳:
“In nebula matutina tranquilla
Portus Akashi serena,
Insula evanescens videtur,
Et navicula disparens,
Quam intimo corde contemplor.”
文法的解釈:
- “In nebula matutina tranquilla” (平和な朝霧の中で)
- “In” は前置詞で奪格を支配しています。
- “nebula” は奪格単数形の名詞です。
- “matutina” と “tranquilla” は “nebula” を修飾する形容詞で、奪格単数形です。
- “Portus Akashi serena” (穏やかな明石の港)
- “Portus” は主格単数形の名詞です。
- “Akashi” は固有名詞で、不変化形です。
- “serena” は “Portus” を修飾する形容詞で、主格単数形です。
- “Insula evanescens videtur” (島が消えゆくように見える)
- “Insula” は主格単数形の名詞です。
- “evanescens” は現在分詞で、”Insula” を修飾しています。
- “videtur” は受動態の動詞で、「~のように見える」という意味です。
- “Et navicula disparens” (そして小舟が姿を消す)
- “Et” は接続詞です。
- “navicula” は主格単数形の名詞で、「小舟」を意味します。
- “disparens” は現在分詞で、”navicula” を修飾しています。
- “Quam intimo corde contemplor” (それを私は心の奥底で見つめる)
- “Quam” は関係代名詞で、先行詞は “navicula” です。
- “intimo corde” は奪格で、「心の奥底で」を意味します。
- “contemplor” は一人称単数現在形の動詞で、「私は見つめる」という意味です。
この翻訳では、原文の情景や感情を可能な限りラテン語で表現しようと試みました。和歌の簡潔さや韻律を完全に再現することは難しいですが、意味と雰囲気を伝えることを目指しました。