井原西鶴 (1642-1693)の俳句
「蝉しぐれ 虫の音に 寂しさぞ」 をラテン語に翻訳してもらいました。
ラテン語翻訳:
Cicadarum chorus, In insectorum cantu, Quanta solitudo!
文法的解釈:
- “Cicadarum chorus,”
- Cicadarum: 名詞 cicada(蝉)の複数属格形。「蝉たちの」という意味。
- chorus: 名詞、男性単数主格。「合唱、群れ」を意味します。
この行は「蝉たちの合唱」という意味の名詞句です。属格を使って「〜の」という所有関係を表現しています。
- “In insectorum cantu,”
- In: 前置詞で「〜の中で」という意味。奪格を支配します。
- insectorum: 名詞 insectum(昆虫)の複数属格形。「昆虫たちの」という意味。
- cantu: 名詞 cantus(歌、音)の単数奪格形。
この行は「昆虫たちの音の中で」という意味の前置詞句です。前置詞 in と奪格を使って、状況や場所を表現しています。
- “Quanta solitudo!”
- Quanta: 形容詞 quantus(どれほどの)の女性単数主格形。
- solitudo: 名詞、女性単数主格。「孤独、寂しさ」を意味します。
この行は感嘆文で、「なんという寂しさか!」という意味になります。
この翻訳は、原文の俳句の構造(5-7-5音)を厳密には再現していませんが、各行で一つの意味のまとまりを表現しています。最初の2行が情景を設定し、最後の行で感情を表現する構造になっています。
文としては不完全ですが、これは俳句の簡潔さを反映させるためです。全体として「蝉たちの合唱、昆虫たちの音の中で、なんという寂しさか!」という意味を伝えており、原文の「蝉しぐれ」「虫の音」「寂しさ」という要素を忠実に表現しようとしています。
この翻訳は、ラテン語の文法構造を使いながら、原文の俳句が持つ簡潔さと余韻を保つことを試みています。
