ヴェルサイユ条約

ヴェルサイユ条約が、1919年6月28日にフランスのヴェルサイユ宮殿で調印されました。

第一次世界大戦における連合国とドイツ国の間で締結された講和条約です。この条約は、戦争の終結と平和の確立を目的としており、以下のような主な内容が含まれています:

  1. 国際連盟の発足:
    ヴェルサイユ条約の冒頭で、「国際連盟」の設立が規定されています。これは、世界初の国際的な平和機構で、加盟国が侵略を受けた場合は他の加盟国全体で援助し、侵略を防ぐための組織です。
  2. 軍備の制限:
    ドイツは軍備を大幅に制限され、徴兵制度が廃止され、軍の人数や兵器の数に厳しい規制が設けられました。
  3. 領土の処分:
    ドイツはアルザス・ロレーヌ地方をフランスに返還し、ザール地方は国際連盟が管理することになりました。また、ポーランド回廊をポーランドに割譲し、海外植民地と権益を放棄しました。
  4. 賠償金の支払い:
    ドイツには、戦争の責任が「すべてドイツにある」とされ、莫大な賠償金が課されました。具体的な金額は後に総額「1320億マルク」と決定されました。

ヴェルサイユ条約は、その後の世界情勢にも大きな影響を及ぼし、特にドイツ国民の間には不満が広がり、最終的には第二次世界大戦の一因となりました²。この条約によってもたらされた国際秩序を「ヴェルサイユ体制」と呼びます。