書こうか書くまいか、迷っていること

オリンピック誘致に関連してNYTインタビュー発言が問題になりました。いろいろなことを考えさせられます。わたしは牧師ですから、あの発言の背景となっている日本文化寛容論に着目します。日本の知識人と呼ばれる方々でも平気で口にする独りよがりです。

ところで、キリスト教には神学という批判的学が存在します。批判とは事柄の本質に迫るための一つの機能ですが、その神学を不可欠としているということが肝要です。そして、それは聖書の中に最初から見られます。たとえば、福音書に取り上げられているヘトロをはじめとする弟子たちへの批判記事です。あれを辺境のガラテヤという視点でエルサレム教会が批判されているのだということを言って話題になった聖書学者がいましたが、そんな浅薄なものではありません。神学的機能が働いているのです。いずれにせよ、その批判的学にもっと注目して良いと思います。

最初の問題にもどりますが、日本の知識人と呼ばれる方々にも神学に触れてもらいたいと思うのです。イスラムに対しても同様です。無批判に日本文化寛容論を誇る方々は国際的には通用しないでしょう。

それで、書こうか書くまいか迷っていることですが、アベノミクスについてなのです。なんだか飛躍した話だと感じられるかもしれませんが、もしそれが独りよがりの思想を背景としているとしたら厄介なことだなと思うのです。