思い出した

まだ30になるかならないころのこと、お金を貸してくれとたびたび訪れる初老の人がいた。
決まって求めるのは500円。当時、仕えていた教会には少額であればそのために用いてもよいファンドがあり、何度か差し上げた。

ところが、ある時、頻繁に来るようになったので、今日はダメだと言って断った。翌日のこと、テレビの地方局のニュースで隣町で起こった事件が報じられた。
「タバコ屋さんに強盗に入った初老の男性が、お店のお祖母さんを脅してお金を奪って逃走、逮捕された。犯人が奪ったのは500円。」

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